
2013.10.6、東京湾第三海堡遺構(夏島都市緑地)

東京湾第三海堡とは、東京を防護するため東京湾口に設けられた砲台を設置するための人工島。
明治25(1892)年の着工以来、当時の土木・建設技術を結集して30年間に及ぶ難工事の末、
大正10(1921)年に、竣工した。

しかしながら、わずか2年後の関東大震災によって崩壊し、海中に没してしまった。
関東大震災で大破した第三海堡は、その後も波浪により崩壊が進み、半ば暗礁化してしまった。

第三海堡は浦賀水道航路に接しているため、付近の水域では海難事故が多発するようになり、
航路の安全を確保するため、第三海堡を撤去し水深23mを確保する工事が始まった。

撤去工事は平成12年(2000)から平成19年(2007)に亘って実施された。
その間、撤去構造物の内、大兵舎と呼ばれる構造物はうみかぜ公園に移設され、
探照灯、砲台砲側庫、地下通路、観測所と呼ばれる4つの構造物が、追浜展示施設(民有地)に保存・展示された。

しかし、撤去工事終了後の展示施設の維持が難しくなったということで、移設場所がなければ、この貴重な遺産が廃棄されるとの話が伝わり、ぜひ追浜地区内に残したいとの声が起こった。
しかし、いずれもかなりの重量物で陸上輸送が出来ず、海上輸送でクレーンのアームが届く範囲にしか移送できないなど、困難な条件がさまざまあった。

関係者の努力によって国(国土交通省)と横須賀市の協議が整い、夏島都市緑地内に移設され、保存・公開されることとなった。
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Action Oppama 私たちの取り組み -東京湾第三海堡- より

毎月第一日曜日が一般公開日。予約無しで10:00~16:00まで見学できます。入場は無料。
★移設時のもよう→
「第3海堡構造物移設の総括」〜三浦半島なんでも探偵団 ~B面~→
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(現在22位)