
2013.6.7(金)午後4時頃
自分の勤めている会社は三階建で、僕はその三階で働いているのですが
外というか頭上がカラスの声で異常に騒がしくなったのです。
屋上に出てみるとカラス達が何十羽というか百羽以上は軽く上空を舞い飛んでいました。
これは空の一角だけで、見回すと実際はこの10倍くらいの数のカラスが狂ったように泣き叫び飛んでいたのです。
恐怖を感じると同時にヒッチコックのパニック映画『鳥』を想起しました。
『鳥』1963年の米映画。子供心に本当に怖かった。
本当に襲われるかも知れないと思いながら原因は何なのか考えました。
最初は地震などの災害を予知している行動(動物宏観現象)なのかもしれないと思いましたが
カラス達が集まっているのは、このビルの屋上だけなのです。
ふと、これは危機に陥った一羽のSOSを知らせるものでは!?と閃き
エアコンの室外機の後ろを覗いてみると…!

一羽のカラスがアルミ柵の内溝に嘴を突っ込んだ状態で動けなくなっているではないですか!
これに近づくと頭上のカラス達に映画さながら集中攻撃されるかもしれないと怯えながら
助けてあげたい一心で嘴を外してやると一瞬きょとんとしたような顔をしてからあわてて飛び立って行きました。
(必然だったと言え、カラスに触ったのは生まれて初めてで、ちょっと感激)
上空で騒いでいた何百という仲間達も安心して徐々に去って行きました。
カラスがこれほど団結力の強い生き物だと身を持って知り、彼らの手助けが出来た事がうれしかった。
一時間ほどしてまた屋上に出ると、どこかにいた10羽ほどのカラス達がお礼を言うように
カアカア鳴きながら僕に近づき頭上を飛び去っていきました。
そして会社から出て駅に向かって歩いていると数羽は鳴きながら電線伝いにしばらくついてきたのです。
カラスは人の顔を憶えるというのは本当なのかもしれません。
調べてみると一羽の仲間を救うために仲間が集まってくるというカラスの習性は結構あるようです。
○カラス有情 アンテナに仲間中づり 数十羽がえさ運び 救援活動も
(読売新聞1994.4.21)
東京都杉並区の住宅街で20日の早朝5時頃、ただならぬ数のカラスの声に目を覚ました小堺昭三さんが外を見ると、近所の屋根やベランダに数十羽のカラス。
不思議に思っていたところ、同じように鳴き声に起こされた近所の人から、自宅のアンテナに1羽のカラスが羽を絡ませている、と知らされた。
住民の知らせで、朝8時半頃、東京電力のはしご付の作業車が救出に出動したが、道が狭く近寄れず、他の住民からの通報も区役所や消防にも寄せられたが、なすすべもなく、宙づりカラスは夕方まで動けない状態が続いた。
しかし朝から、このカラスをまるで励ますように数十羽のカラスが集まり、まもなくエサを運んできたり、仲間がアンテナをくちばしでつつき、助け出すしぐさを見せ始めた。
カラスたちは、あたりの暗くなった6時過ぎになってもアンテナから離れようとしなかった。
鳥の中でも団結心が強く、とりわけ知能も高いといわれるカラス。だが、人間顔負けの情の濃さと賢さに、近所の人たちはすっかり感心し、専門家も「非常に珍しい出来事」と驚いている。
○カラスの恩返し一幕一場(週刊朝日1984.10.19)
広島県佐伯郡五日市町で農業を営むおじいさん(70)が1羽のカラスを助けてエサをやっておりましたところ、ある日このカラスが1万円札をくわえて待っていたのです。
驚いたいじいさんは竹箒をとりだし、やっとの思いでこの1万円札をとりかえしました。
あとで悪いと思ったおじいさんは、この「クロ」に、350円のハマチを買ってきてあげました。クロはおいしそうにそれを食べました。ところが翌日もクロは1万円札をくわえていたのです。
おじいさんがまたハマチをご馳走したのはいうまでもありません。〜からすの事件簿〜 世間を騒がせたカラス達 より
【オマケ:鎌倉市役所の前で見た胸の白いカラス】

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