横浜トリエンナーレ2005に行ってきました。
いろいろ撮ってこようと思っていたのですが「会場内撮影禁止」という事で写真は無しです。
一番印象に残ったのは、ジャコブ・ゴーテル&ジャゾン・カラインドロス という作家たちが作った
「天使探知機」という作品。
暗くした8畳ほどの部屋の中央の台の上に灯の消えた高さ50センチほどの縦長のガラスドームの中のランプが置いてあります。
それを囲むように部屋の3方にシンプルな長椅子が置いてあり観覧者はそこに座り天使が来るのを待ちます。
フランスでは会話の中のふとした沈黙の瞬間を「天使が通り過ぎた」と言う事から
室内が完全な静寂に包まれた時だけ、それを感知したランプに灯がともるという仕掛けです。
しかし会場全体がざわざわしている上に、アナウンスの声や別の展示の音などもあり
皆が椅子に座ってからもしばらくは、小声での会話や、衣擦れの音のせいで、なかなか静寂は訪れません。あきらめかけた時、
一瞬、観覧者の気持ちが一つになり、完全な沈黙と共に天使が訪れ、ランプが灯りました。
このランプの光り方が絶妙で、最初は小さな点のようで、明るくなる時も静かにじわじわと、風に揺れるろうそくのように不安定で、光りの美しさに心を奪われていた時、
誰かの咳の音でランプはスッと消えてしまいました。天使は帰ったのです。
(写真は展示とは関係ありませんが、灯りということで近所の夜の路上です)
麻里さんのブログ
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