
今日はこのうえなく幸せな一日でした。
小網代の森という場所に行ってきたのです。
ここは本物の森です。
今まで山歩きではいろいろな所に行きましたが、それらは全てハイキングコースで「森」では無かったのだと今日気づきました。
(子供の頃、父の会社のハイキングに付いて行った大台ヶ原山でも、やはり歩いた道はハイキングコースだったと思えるのです)
実際そこはハイキングコースというか登山道であって、つまり山奥だからといって森というわけでは無いということです。
「森」をなんと定義するか、難しいところですが
少なくとも人跡未踏の原生林ではなく、人の入れる場所であると僕は勝手に思うのです。
例えばファーブルが時間を忘れて夢中になって過ごした場所と言えばいいかも。
本格的に山をやっている方にしてみたら小網代の森で喜ぶなんてと笑うかもしれません
しかし、あなどるなかれ小網代の森の特別な環境は関東、東海地方ではこの小網代に残るだけだと言われています。
詳しくは
小網代の森についてをご覧下さい。
かいつまんで言えば「1本の小川を軸に、森と干潟と海とがひとつになった『完結した集水域の生態系』が、
息づいて残されている希有なる地域」という事だそうです。
理屈は別として、ここに身を置いて肌で感じなければわからない、ここを森と感じざるを得ない濃密な空気が充満していたのです。
この森にいる間中、いつも、ウグイスが近くでさえずり、渓流が爽やかな音を立て流れ
木漏れ日の中、蜂たちがブンブンとうなりを上げて飛んでいました。
このトンボは「ヒガシカワトンボ」
森の導入部。
まさに「森の小径」という他はないような道。


この写真を撮っている時、目の前の斜面でガサゴソという音がしました。
まさか山菜採りの人がいるとは思えないような鬱蒼とした山の斜面で、一体何だろうと思っていたら
突然目の前にアライグマが姿を現し、僕を見て、大慌てで逃げていきました。そんなにこの俺が怖かったかい?
しかしアライグマは当然もとからこの森に住み着いていたわけではなく
捨てられたペットが野生化したもので、この森の象徴であるアカテガニが食い尽くされる事が懸念されています。
アライグマは、そうとう繁殖しているとの事です。

小川が常に道のわきをサラサラと流れていました。
続きはまた明日。
くまんばち、ピント合わせに失敗。

近づいてくると目を閉じて誰もいない森の中で石像になったふりをしていました。

シャクガの幼虫。

キリギリスの子供かな。

ふと視界が開け、広場に出た。
ここは森の中ほど。
(つづく)

ベンケイ橋
この橋だけが、何十年も昔ここが小さな農村だった頃の名残りと言われています。

木立の向こうに、ついに入江が見えた!
(つづく)